インプラント矯正(アンカースクリュー矯正)とは

インプラント矯正は、小さな金属ネジ(矯正用アンカースクリュー)を歯ぐきの骨に埋め込み、歯を動かす際の固定源として利用する矯正治療です。従来の矯正装置だけでは動かしにくい部分に適した力が加えられるため、歯の移動のコントロールを高めることができます。※ここで言う「インプラント」は、一般的な人工歯根としてのインプラントとは異なり、矯正用の短く細いネジです。使用後は不要になれば取り外します。
インプラント矯正のメリット
✔ 強力な固定ができる
通常の矯正では、前歯を後ろに引っ張ると奥歯が前にずれてしまうことがありますが、アンカースクリューを使えば骨にしっかり固定でき、狙った方向に正確に歯を動かせます。
✔ 治療期間の短縮
従来なら段階的に移動する必要があった歯も、まとめて動かせる場合があり、結果として治療期間が短くなる可能性があります。
✔ 抜歯を減らせる可能性
従来は抜歯が必要なケースでも、アンカースクリューによる固定で歯をうまく動かし、抜歯を避けられる可能性が高まります。
✔ 患者の負担を軽減
ヘッドギアなどの外部装置に頼らずに矯正が進められるため、患者さん自身の協力が少なくても治療を進めやすくなります。
✔ 難しい歯の動かし方にも対応
上下の歯を骨の中に下げる(圧下)ような動きや、ガミースマイルの改善、開咬の矯正など、従来は難しかった動きにも対応できるケースが増えています。
✔ 外科矯正の回避が可能な場合
骨格のズレが大きく外科手術が必要とされる症例でも、アンカースクリューを併用することで外科矯正を避けられる可能性があります。
アンカースクリューの装着と治療の流れ
アンカースクリューの埋入は 1 本あたり約 5〜10 分ほどと短時間で済みます。
埋入後の痛みは比較的少なく、日常生活への影響も小さいとされています。
治療が終わった後はスクリューを抜きます。抜去時にはほとんど麻酔が不要な場合が多いです。
主なリスク・注意点
インプラント矯正にもいくつかの注意点があります
☑アンカースクリューが動いたり外れることがある
☑周囲の粘膜が炎症を起こす可能性
☑ネジが折れることがある
☑歯根に触れてしまうリスク など
これらは発生頻度が高いわけではありませんが、治療中は適切な管理とケアが必要です。
インプラント矯正は、矯正治療の難易度を高める固定源として注目されている方法です。通常の矯正では動かしにくい歯の移動を可能にするだけでなく、治療期間の短縮や抜歯の回避、患者負担の軽減など多くのメリットがあります。ただし、適応やリスクについては歯科医師と十分に相談することが大切です。





